私が小学生の頃……今から20年近く前。
北海道の叔父の家に遊びに行った時に食べたカニのみそ汁。
何年経ってもあの味を勝るカニ料理を食べたことはありません。
どうしてそんなに美味しかったのかと聞かれたら困ってしまうくらい普通のカニのみそ汁。
けど、濃厚なカニ味噌が出汁にとけてなんとも言えない味でした。
小学生ながらに美味いと唸ってしまう味でした。
料理というのは味もさることながら、その時のシチュエーションなどでもより一層美味しく感じるものです。
綺麗な青空の下、大好きな叔父に船に乗せてもらい釣りへ。
船に乗るのも釣りをするのも初めての私はただただ楽しくて騒いでました。
魚がかかったこともわからず何度も餌だけを持っていかれて、もう帰ろうとしてる所にかかったカニでした。
今思えば大して大きなわけではなかったんですが、当時の私にしてはものすごく大きなカニに思えて大喜びしました。
ずっとカニは赤いものだと思っていたのに赤くなかったことにも驚きましたが(笑)
そんな思い出がつまったカニのみそ汁。
だからあんなに美味しく感じて、その味はいまだになにものにもかえられないのだと思うのです。
あれ以上に美味しいカニ料理は死ぬまで食べられないんだろうな。